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【 茶ノ実筒 】
ーー自然の循環ーー
茶の実から生まれる自然との共存、循環を茶筒に表現するために、茶筒としてシンプルな万のロゴと茶の実のデ ザインを施した茶筒。
平安初期 延暦24年(805年)、比叡山延暦寺 開祖 伝教大師 最澄が入唐求法に際し、天台山より“茶の種子”を 持ちかえり、比叡山麓に茶の実を植えたことから茶の歴史は始まります。茶の実から茶の木が育てられ、現在 も、日本茶として豊かな茶のときを提供してくれています。 一粒の種から丹精して美しい植物を育てるように、一つの想いを常に心において育てていけば、やがて自然に 花が咲くように。明歴々露堂々という禅語にあるように、自然そのまま、ありのままが尊く有り難いというこ とをに想いを寄せた作品です。
なお、茶筒は、特別にしつらえたあずま袋で包みお客様にお届けします。
デザインにあたって 万yorozu 德淵 卓
"すべては意図して生まれたものではない"
無から有を生み出す作業は、かなりの能力を要します。道具を考案することは、五感を育み、知識と経験を咀 嚼し、そのかたちにたどり着いたと考え、茶筒を万らしく表現するために、自分と対話しました。 開化堂にある100年以上の時を経た茶筒のブリキは黒くなり、肌には細かい突起ができ、銅は穏やかな鈍い光 を放ち、滑らかな感触と堂々とした様に、先人たちの自由な趣味趣向と経年変化の景色を感じました。 そんな茶筒の風景が、今回のコンセプトのキッカケとなりました。 時間と共に銅が変化し鈍い光を放ち、自然の色彩のコントラストをなすよう、茶筒の外側と内側は、共に総銅に しました。茶筒の銅が使う人によって景色を変え、模様、グラデーションになり、万のロゴは、変化する茶筒 の景色に光を放ってくれることでしょう。 そのように意図せず自然な変化が本作の理想であり、また、自分自身が仕事において大切にしていることでも あります。日々の茶に茶筒の景色を愉しんでいただけたら幸いです。
制作にあたって 開化堂 八木隆裕
外側だけでなく、内側も、万の店内に使われている銅と同じ素材で仕上げています。つまみのお茶の実は、真鍮 で作り上げました。注目すべきは、実はロゴのあたりで、角度を変えると光が反射し回ります。凛としたシンプ ルさの中に柔らかさを持たせた德淵氏らしい作品に仕上げることができました。
製作 : 開化堂 × 万yorozu
あずま袋 / 万筋
【 小倉縞縞 】
豊前小倉藩の特産"小倉織"は、江戸時代初期より袴や帯などとして織られ、全国で珍重されていました。徳川家康も愛用した、地厚で丈夫、しなやかな質感の木綿布。
多用した経糸が色のリズムを生み、立体感溢れるたて縞が特徴です。昭和初期に途絶えたものの、1984年染織家 "築城則子"氏によって復元・再生。さらに汎用性をも備えた現代の小倉織として2007年に"小倉縞縞"は生まれました。
サイズ H95mm φ65mm 容量 約100g
素材 外側 銅
内側 銅
中蓋 銅
つまみ 真鍮(茶の実)